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奈良の子ども白書づくり実行委員会のブログ


by kodomowomamoru

第2分科会《子どもの食生活・食育を考える》

第2分科会《子どもの食生活・食育を考える》

食品の偽装が相継ぎ、私たちは食の安全についてあらためて考え、
安心して食生活が営みたいという要求がいま高まっています。
一方、為政者からは、「早寝、早起き、朝ご飯」の推進、「食育」の大切さが強調されています。

確かに、朝起きられない子、朝ご飯を食べられない子がいます。
しかし、格差社会の中で、どんなに親が努力しても解決不可能な状況もうまれてきています。親の労働のありようや長時間労働の問題などは、社会問題化しているにもかかわらず、
すべて個人で解決する仕組みになっています。

仕事と生活が両立できるような暮らしができる中でこそ、
食事もきちんと摂れるのではないでしょうか。

分科会では、次の柱で、2本のレポート発表をもとに、話し合います。
○子どもたちの食生活の現状を話し合いましょう
○学校・園の給食の現状を話し合いましょう
○食文化や味覚を子どもたちに伝える食育を考えましょう
○安全な食べ物について考えましょう
○たべものの地産地消運動について話し合いましょう

(レポート紹介)
「日本ハムの出前授業に取り組んで」 奈良教育大付属中学 中嶋たや

食育ブームの中で考えたことをもとに、
子どもたちが好きなソーセージを教材にした授業実践です。

はじめに、企業の出前授業にラインアップの対象が小学生になっていたものを、
むしろ中学生にこそ働きかけるべきでは?と考え、
企業教育研究会に、小学生向けの内容を中学生向けにする交渉からはじめ、
食品の製造過程を見せたい、そして、楽しく中学生が実習できるもの、
子どもたちが大好きなソーセージ作りに取り組んだ実践です。

レポート作りには自分の感想だけでなく、
食の専門家である栄養士さんのコメントをもらわせて、
子どもに食をより一層自分に引き寄させたものです。
 
「子どもの「食」と安全を考える―みんなで食の安全、子どもたちの健康を守ろう―」
    農民運動全国連合会 石黒 昌孝

「農作業、収穫体験を通して子どもたちの食育を」
                        森本 照実(奈良県産直センター)


食を広い視点からとらえ、安全・安心な食料、地産地消の運動を
全国的に取り組んでいる実践レポートです。

いま世界的に食糧危機であること。
子供の食生活の問題点「コンビニ」など中食や外食の多く輸入食品が包囲している状況、
子どもの健康がおかしくなっているさま、
食材の6割が危険な輸入食品で、赤ちゃんの食べ物にも農薬が混入、
輸入食品には危険なものや添加物が多いこと。
さらに、遺伝子組み換え食材を700万トン以上輸入し、
加工食品の輸入も激増しているにもかかわらず、
輸入食品の安全チェックが素通りであることを、数値をあげて報告しています。

一方、安全な国産品を給食に!の運動が広がっていること。
国民の9割の人が「国産を食べたい」と願っていて、大豆トラスト運動、
生産者と消費者の連携運動が各地で取り組まれていることを紹介しています。

とりわけ、開催地奈良県で自然の営みのなか自然農法で頑張る若者グループや
新規就農支援の支援相談と遊休農地対策に取り組んでいる様子など興味深い内容です。 

              (家庭科教育研究者連盟・畑澤セイ子)
by kodomowomamoru | 2008-02-03 22:46 | 3/30分科会プログラム