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奈良の子ども白書づくり実行委員会のブログ


by kodomowomamoru

カテゴリ:3/30分科会プログラム( 13 )

第7分科会 《乳幼児の子育て》

☆乳幼児を育てている家庭では☆

 今、幼い子どもを育てている家庭では、大きな問題をかかえています。
 乳幼児の親子で遊ぶ会の要望が多く、
母と子だけの密室の育児の不安とストレスから逃れて、
相談したり、遊びながら子育てをしている同じ世代の
仲間を求めている要求を受け止めきれないのが現状です。
毎日両親が働いても、正規雇用になれなくて、学生のアルバイト位の賃金で生活し、
1人の仕事が切れると家賃を払ったら親子で食べるだけでも大変。
生活が苦しくなるとイライラして子どもにも優しくなれないでいます。
保育料も払えない家庭も増えています。

一方、正規職員で専門職を持っている親達は、過密労働と長時間労働で、
精神的にも肉体的にも疲労しきっており、ゆっくり子どもの話を聴いてやることは出来ません。
親のイライラ感を察し、子どもはそれを感じて親の前ではいい子を演じ、
ストレスを友達や保育者にぶつけています。
子どもを包み込んで安心させる居場所のはずの家庭が崩壊し、
親も子どもも受難時代にいるのです。


☆保育園の役割と保育士資格の要件緩和問題☆


親も子どもも困難な中で、保育所は地域の子育てを支える大きな役割を担っているのに、
政府の規制改革会議は、保育士の条件に、
「衛生と栄養の知識があれば子育ての経験がある人の方が、
学校を出て免許状を持っている若い人よりむしろいい」等と報告しています。
保育の専門性や、きちんとした職員構成を考えず、
安上がりな保育に変えていこうとする無責任さに怒りが湧いてきます。


☆保育園の民間委託や認定子ども園になったらどうなるの?☆


2007年度、認定子ども園は105園が認定され、
今認定申請しているところが2096園もあります。
認定子ども園は、地方自治体の首長の措置から離れて、直接園に契約するので、
入園許可や保育料など、福祉面の配慮が心配されます。
又、保育者の採用も一年ごとに更新されるので、保育の充実の保障がありません。
離れた保育園と幼稚園の一体化などもあり、
子どもの生活を保障できないケースも見られます。
すでに“幼保一体化”を実施している園では採算が合わないので閉鎖する予定の園もあり、
在園児の父母の反対運動も出ています。

☆親も保育者も悩みを出し合えば☆

 誰もが子どものこと仕事のこと、家庭のことで悩んでいます。
悩みが多いほど言えないでいます。でも誰かが悩みを話すと、
私だけじゃないんだと、少し元気になって助けようと思ったり、
私も同じと打ち明けられるのです。親だけでなく保育者も一杯悩んでいます。
子どもたちのことだけでなく大きな問題をかかえた親達を助けきれないことも大きな悩みです。
抱え込んでいないで出し合ってみましょう。地域の団体と力をあわせて、
妊婦の検診の無料化や乳幼児の医療費の無料化の運動も成果を挙げてきています。
  (全国幼年教育研究協議会・岩橋雅子)


《レポート》

「『そこまでのぼったら、できるよきっと』~友だちの気持ちを支えた一言~」
   白井 礼子(東京公立保育園)

「奈良市の保育情勢について~子どもの生活や保育園の民間委託について」
   小幡 尚代(奈良市保育園保護者会連絡協議会)

「初産の妊婦・0歳児を持つ親子サークル『ちっちゃいもんくらぶ』の運営を通して」
   なら子育てネットワーク
 
by kodomowomamoru | 2008-03-13 00:26 | 3/30分科会プログラム
第12分科会 《子どもの悩み・願いにどうこたえるか》

☆家族・子どもの生きづらさは、社会が生みだしているもの☆

 9年間連続で3万人をも超える自殺者。この数字を見ただけでも、
今の社会がいかに生きづらいものかを示している。
 リストラ、ワーキングプア、医療や介護問題、年金問題等々、
「これでもか、これでもか」と国民を痛めつける社会。
一部の「勝ち組」と大多数の「負け組」この格差社会の構図は、
今やあらゆる分野で二極化を生み出している。
 日本の貧困率はアメリカに次いで世界大二位だという。
 最近の日々の事件やニュースを聞いていると、
「リストラに合ったのは、お前の責任。」「自殺したのは弱いから。」「自分には関係ない。」
などといった、どこか無関心で差別的で排他的なメッセージが
社会全体に流れているように思えてならない。
 このように大人にとって生きにくい社会が家族、子どもを直撃している。

☆子どものSOSを聴く☆

 日本の資本主義社会は、子どもを消費のターゲットとしかみなさず、
ゲーム、ケイタイ、インターネット、ファッションなどの商品を次々と過剰供給し、
子どもに依存させている。
またその一方でますます激化する受験戦争は
低年齢化と共に深夜まで塾に通う子どもたちを生んでいる。
 子どもたちの生活は、今や危険や犯罪と背中合わせとなり、
いつ何が起こってもふしぎはない状況に至っている。
 いじめ、暴力、不登校、虐待、社会問題化するこれらの問題も、
誰にでもあること起こることとして対処していかなければならない。
 子どもたちの奇妙な行動や「荒れ」の背景に、
子どもにはどうすることもできない現実があり、
子どもたちの声を真摯に受け止め、聴く大人を必要とするサインがある。
と同時に、必死に求めているのだ。
 私たち大人は、そのサインを読みとる力を身につけていきたい。

☆分科会で話し合いたいこと☆

 4本のレポートは、親、教師、地域という様々な分野で
子どもにかかわる人たちからの報告である。
それぞれの活動場所から見た子どもの悩みや願いとはどんなものなのかを明らかにしたい。
 また、その実践の中で、“応える”とはどういうことなのかを十分論議したい。

 私の学校では、中学2年生に「いじめ防止プログラム」として
講演会と4回のワークショップに取り組んだ。
子どもたちの日常が、ことばの暴力を含めた暴力やからかいが
コミニュケーションの手段となり、
豊かな人間関係を築くことができない集団となりつつあったからだ。
一人ひとりは自尊感情がとても低く、傷つき体験を持っている。
それでも攻撃的にならざるを得ない子どもたちの心情を受け止め、
安心で安全な学校づくり、教員づくりをしなければならないと考えたのだ。
ファシリテーターで湘南DVサポートセンターの瀧田信之代表は
「生まれながらにして暴力をする人はいない。
どこかで学んでしまったのだ。後から学んだことは、落とすことができる。
そのためにいじめについて君たちは学ぶんだ。」と言っていた。
そこには信頼のまなざしがあった。
 (全国養護教諭サークル協議会・舟見久子)

《レポート》

「小学校の保健室から」
松本 洋子(全国養護教諭サークル協議会)

「わが子の不登校の体験について」 
油上 清美(奈良県登校拒否を克服する会) 

「夢に向かって咲きほこれ」
比嘉 昇(夢街道国際交流子ども館)

「保健所が居場所~トイレから出られないS君~」
舟見 久子(全国養護教諭サークル協議会)

by kodomowomamoru | 2008-03-13 00:08 | 3/30分科会プログラム
第8分科会 《障害をもつ子ども》

☆はじめに☆

この分科会で、わが子の障害を受容するという障害児の親としての入り口から、
どう学校の先生と共同で育てるか、
青年期を迎えた障害をもつわが子への家庭で大切にすべきことは・・・など、
日々の障害児の子育てについて、たっぷりと話し合いましょう。
 そして、昨年4月「特別支援教育」制度が始まりましたが、
今日の障害児教育についても話し合いましょう。
以下、その話し合いのための問題提起として情勢を記述します。

☆障害者自立支援法の見直し☆

 昨年4月から障害者のサービス利用に一割負担を求める「応益負担」を導入する
障害者自立支援法が実施され、障害者は「くらしていけない」と悲鳴をあげています。
参院選後の新たな政治状況のもと、
障害者と国民の運動が同法の見直しにむけて政治を動かし、
2008年度政府予算に「抜本的な見直しに向けた緊急措置」が盛り込まれました。
今後、「応益負担」の見直しなど、根本的な解決にむけた取り組みが求められています。

☆「特別支援教育」がスタート☆

昨年4月、「特別支援教育」制度が始まり、盲・ろう・養護学校は特別支援学校に、
特殊学級は当別支援学級へと制度が変わり、
小学校、中学校、高校、幼稚園には「教育上特別な支援を必要とする
児童、生徒、幼児」に対する特別な教育が義務づけられました。
 予測されたように、「特別支援教育」施策の一貫として、
障害児学校・寄宿舎の統廃合の動きが一気に広がっています。
また、盲・ろう・養護学校制度から、特別支援学校制度に転換したことによる
学校設置義務の規制緩和が、障害種別を超えた統廃合を促進する契機となっています。
一方、教育条件整備が全く不十分なまま、学校と担任に責任を負わせて始まった
通常学級での「特別支援教育」は、問題点をふくらませてきています。
「特別な支援が必要」と判断されても、実質的に対応する手段はとられず、
介助員や支援員への丸投げやとりあえずの受け皿として
障害児学級に入級していく場合も少なくありません。

☆学習指導要領改訂と教育内容☆

 今回の学習指導要領改訂の最大のねらいは、
改悪教育基本法・学校教育法にもとづく「教育の目標」を各学校において徹底することです。「特別支援教育」とも一体に、障害児教育において、
学習指導要領にもとづく教育課程・教育内容押しつけの攻撃が一層強まることは必至です。
すでに「授業時間数確保」「学習指導要領準拠」の名で教育行政が
学校の教育課程・教育内容に介入する動きが目立っています。
中教審教育課程部会の特別支援教育に関する検討では、
設定された目標達成の効率的な追求を最優先する視点、目標・実践・評価・改善という
PDCAサイクルの強調など、個別指導計画を中核に、
市場原理にもとづく実践が強調されようとしています。
学習指導要領改訂の動きに対する批判的検討と、
各学校における教育合意・自主的教育課程編成のとりくみが一層重要になっています。

☆後期中等教育をめぐる全国的な動き☆

教育行政は「タックススペイヤー(納税者)を育てることを目的とする教育」を公然とかかげ、
卒業してから福祉の恩恵を受けない「自立」をめざす教育をすすめようとしています。
100%就労を目指す高等部単独知的養護学校が次々と作られ、
障害児学校高等部における能力的な再編が進み始めました。
一方、これら知的障害が軽い生徒を対象とする学校を含む知的障害養護学校高等部では、
入学条件に知的障害者手帳の保持などを義務づけ、
LD、ADHDなどの生徒については排除する動きが広がっています。
     (全日本教職員組合・高橋信一)
 
《レポート》

「新設養護学校建設・開校運動と適正化年次計画の問題」
  梶原 弘史(奈良県障害児学校教職員組合)

「我が子と療育・・・その大切さ」
  篠原 稔子

by kodomowomamoru | 2008-03-13 00:02 | 3/30分科会プログラム
第5分科会 《子どもに豊かな文化を》

☆待つこと☆

関わって18年になる「親子読書会」でのことです。
ある日、低学年(1年生から3年生)のグループで、
詩の一編をみんなで読み、1冊の絵本を私が読んだ後でした。
2年生の男の子S君とT君の二人が突然「学童に行く」と言い出しました。
私が聞いても、理由もはっきりせず、ただ「行く」と言い張るばかりです。
親御さんもその日は読書会の日として、学童の先生にも連絡をしていますから、
勝手な行動を誰もいいとは言えません。他の子のお母さんたちが穏やかに接して話しましたが、なかなか本人たちは納得しません。
その間、私はただ待ちました。他の子どもたちも自ずと待つことになりました。
それでもとうとう、その日の課題の絵本を早く読みたい3年生の子が
「始めようよ」と言い出しました。
そこで、私から「どうする」と改めて子どもたちに問いかけました。
すると一人の子が「待つ」と言ってくれました。

☆もう少し待つことにしましょう☆

 やがて、S君が戻り、もう一人のT君も戻ってきました。
私が「あなたのことを、みんな待っていてくれたのよ。何か言うこと、ない?」というと、隣に座っていた子が「ごめんなさいだろ」とあと押しをしてくれました。
すると渋々、S君とT君は「ごめんなさい」と言いました。
 18年も「親子読書会」の講師を経てきた私にとっては、こんなことは初めてでした。
心に屈託を抱えた子どもたちが、いつもかまってほしくて、
甘えては困らせることはよくありましたが、
それでも読書会の最後まで、私のそばにいてくれました。
 ただ、こうした事態の中でも、他の子どもたちが待つという共同の行動をしてくれたことに、
驚きました。それは、この子どもたちが他の人との関わり方での成長であったかと思います。

☆心を育てること☆

 人は人の中で育ちます。けして一人では生きていけないものです。
そのことを子どものうちから、感じとって育ってほしいと思います。
自分のことだけではなく、友だちのこと、周りの人のことを考え、
思いやりをもって接することができるように、この何年か私は、
こうした言葉をよく口にするようになりました。
 このところテレビや新聞に悲惨なニュースが載らない日はないほどです。
それも親子に関わるものが増えてきているように思います。
親と子の絆、人と人との絆が希薄になってきているのでしょうか。
人しての心が育っていないのでしょうか。
 心が育つ、心を育てること。私たちおとなができることが何かを考えたいと思います。
子どもたちの心を揺さぶり、育てることに関わって生きている方たちからのレポートを中心に、
元気をいただきながら、さまざまな話し合いができればと思います。
    (日本子どもを守る会・菊池 好江)


《レポート》

「踊りを通して人とのつながりを築く~わかくさヤーレンの活動より~」
  宮脇 佳代子・阪東 俊忠
  (わかくさヤーレン実行委員会)

「東小ソーラン誕生」
  宮地 政弘、中田 計江
  (奈良県公立小学校)

「絵本のたのしさを子どもたちに」
  別院 清(全国ほるぷ)

by kodomowomamoru | 2008-03-12 23:53 | 3/30分科会プログラム
第4分科会 《子どもと地域》

☆学校選択制と地域☆

日本経済団体連合会(経団連)は「義務教育改革についての提言」(2006・4)
をまとめています。
主な内容は①多様性②競争③評価の3つで整理しています。
「多様性」は株式会社も含めた事業主体の参入を認める規制緩和の方向です。
「競争」については「教育機関間の競争促進」とまとめており、
実際は学区制を外し、保護者が自由に選択できるようにすることです。
東京都足立区では、学区を外し、
学校選択制を導入している生徒が集中する学校とそうでない学校が生まれています。
さらに区独自の学力テストを導入し、
その結果を公表することで一層競争に拍車がかかっています。
また足立区は2007年度から学力査定による予算配分の導入を検討しています。
このような学校間競争を促進する動きは情緒障害児の答案を
保護者の了解を得ず採点から外すという不正を引き起こす事態まで作り出しました。
政府が進めようとしている教育改革はこうした経団連の教育改革の提言と同じ方向です。
教育基本法の「改正」、全国一斉学力テストの実施などはその典型といえます。
学区制の廃止及び学校選択制は大きく地域の様相を変貌させ、
子どもも親も自らの所属する地域や団体の見直しが始まります。
今まで地域の諸団体、例えば町内会、自治会、子ども会などは
小学校単位で構成されていて、PTAへの参加とこうした地域の諸団体は共通していましたが、
学区制の廃止と学校選択制によって、まずここから崩されていきます。
いわば、子どもと地域が切り離されていくことに繋がっていきます。

☆児童館等子ども施設と地域☆

乳幼児、小・中・高すべての児童を対象にした児童館は全国に4577館あります。
しかし、利用者は小学生が67、6%、中学生6、1%、
高校生1、9%(2003/4~9月全国児童館連合会調べ)と
中高生の利用は皆無に等しくなっています。
中高生の居場所は地域にあるでしょうか。
中高生は地域のどこで過ごしているでしょう。
中高生も利用できる質の高く魅力ある児童館の設置が求められています。   
学童保育はようやく16668か所になったというものの大規模化が深刻になっています。
小学生を対象とした放課後子どもプランが2007年度からスタートしました。
学校施設を活用して1~6年生まで対象にした放課後子ども教室が始められました。
児童館はじめ学童保育の職員は非常勤、アルバイトなど不安定雇用で
子どもの成長・発達に責任を負う身分にはなっていません。
放課後子ども教室はボランティアです。児童施設に関わる職員が不安定雇用では、
子どもが安心して生活できる場所としての体制は不十分なのです。

☆子どもが主人公の地域ネットワークづくりを☆

①地域の子どもの実態を多方面から深く出し合い共有しましょう。
②子どもが主人公になるための国・自治体・地域住民の役割・課題を明らかにしましょう。
③子どもが主人公になる様々なネットワークづくり(特に児童厚生員、学童保育指導員、学校教員など職員の)について探求しましょう。
  (全国学童保育連絡協議会 前田 美子)

《レポート》

「『子ども・青年・父母の対話集会』の活動」
   澤田稔、藤波 聖也(京都子ども勉強会)中別府 亜也(児童劇団やまびこ座)
   黒田 晃(京都子どもを守る連絡会)

「なんなん?おもしろ体験隊」
   楠木 宏実(財団法人奈良市生涯学習財団 南部公民館)

「地域少年団活動~異年齢集団で育ちあう子どもたち」
   湯川 のぞみ(少年少女を育てる大阪センター)
   宮城 こうた(少年少女を育てる大阪センター)

by kodomowomamoru | 2008-03-12 23:48 | 3/30分科会プログラム
第3分科会 《子どもと環境》

☆高速道路から平城京を守る☆

この国の歴史の上で、平城京が都であった時代を奈良時代といいます。
遺跡や石舞台、古墳などは、私たちにとって欠かせない文化遺産。
だから、世界遺産にも登録されました。
その奈良の真ん中、“まほろば”の地に高速道路を通すという計画が具体化。
この高速道路の構想は大きく、国土交通省によると、
京都~奈良~和歌山~淡路島~明石海峡大橋~神戸~名神~京都という関西大環状道路。
その一部の京都・奈良・和歌山を結ぶ道路を京奈和自動車道とよび、
その大和北道路が、奈良に関わります。
一体、こういう高速道路がほんとうに必要なのでしょうか。
国土交通省は、国道24号の慢性的な交通渋滞を緩和し、
交通事故も減少させるためといいます。
しかし、国道24号の渋滞は、それほどひどくないのが実態です。
計画によると、大和北道路は平城宮跡の東端を地下トンネルが通ります。
もし、トンネル建設によって地下水が低下すれば、
今は地下水で守られている木簡や地下遺構までもが消えてしまいます。
地下トンネルには、排気塔も必要です。遺産破壊だけでなく、
大気汚染などの環境問題もクローズアップされるのです。

☆子どもたちを大切にするむらづくり☆

奈良県の東北部、三重県との県境に位置するところに、
人口約4900人、面積66平方kmの山添村があります。
村民の多くは、周辺部の都市で働きながら土日に農業をしている兼業農家。
全国どこにでもあるような農山村です。有名な観光地や史跡があるわけでもありません。
特に税収を落としてくれる大企業や原発もありません。
山添村は、そういう「普通の村」です。ただ、自慢できることは、
子どもたちを大切にしていこうというむらづくりをしてきたこと。
その山添村に奈良市との合併問題が起り、奥谷さんたちは、「自律の道」を選びました……

☆街づくりに子どもを大切にする視点を☆

最近、美観を保つだけの公園が増えています。
そこでは、アレをしてはいけません。コレをしてはだめです、と禁止事項ばかりが目立ちます。
子どもたちが喜んで集まってくる公園にするには、大勢の協力による世論が必要です。
 子どもの心を捉える公園にするには、砂遊びや土遊びができる広場が必要です。
ある公園内に造られた小さな池には
ミナミヌマエビ、メダカ、ドジョウ、ヤゴ、アメリカザリガニ、カエルなどが棲みついて、
子どもたちがたくさん集まってくるのです。
ですから、子どもが集まる公園には
小さなせせらぎや生き物が棲みつける小さな池を是非設けてほしいのです。
今、子どもの心を捉え、子どもが夢中になって遊べる施設が必要です。
これは子どもの責任ではありません。
行政に要請するには、大人の世論の喚起が必要です。
      (日本子どもを守る会・高柴光男)

《レポート》

「世界遺産・文化遺産は子や孫からのあずかりもの」
小井修一(高速道路から世界遺産・平城京を守る会)

「子どもたちを大切にする『むらづくり』」
  奥谷和夫(山添村観光ボランティアの会)

「街づくりに子どもを大切にする視点を」
  田中敏夫(神戸子ども守る会)

by kodomowomamoru | 2008-03-12 23:44 | 3/30分科会プログラム
第13分科会《憲法・子どもの権利条約について考える》

憲法を守り生かす大きな国民世論を

1月11日、政府・与党は、海上自衛隊のインド洋での給油活動を再開する
「新テロ特措法案」を衆議院で再議決・成立させました。
憲法第9条に違反し、国民の生活や福祉よりもアメリカの戦争に協力することを最優先した
給油再開に対して、世論やマスコミの多くが批判の声をあげています。
同時に、自衛隊派兵を恒久化する民主党案が継続審議にされ、
9条を破壊する新たな火種が今の通常国会に残されました。

一方、「国民投票法」により、衆参両院に「憲法審査会」を設置することが決められており、
今国会では、自民党と民主党の合作による
「自衛隊派兵の恒久化法」や「憲法審査会」の活動開始など、
改憲にむけた具体的な動きをめぐり緊迫した論戦が予想されます。

しかし、憲法9条を変えることに国民の56%が反対しており(「読売新聞」調査、07年4月)、
「九条の会」は全国各地に7000近く生まれ、草の根の活動をすすめています。

参議院選挙に示された世論はインド洋から自衛隊を撤退させ、
参議院で新テロ特措法案を否決しました。国民の世論と地道な運動は、
決して改憲派の思い通りにはさせないという大きな力になっています。
ここに確信を持ち、憲法を守るとりくみをすすめましょう。

「子どもの権利条約」を真に生かすとりくみを

政府は2006年5月に国連子どもの権利委員会に提出すべきであった
第3回報告書をいまだに提出していません。
教育基本法と少年法の「改正」を盛り込み間もなく作成するとのことですが、
憲法や子どもの権利条約の理念に反する「改正」教育基本法を
「権利条約実行化への日本の努力」とすること自体、矛盾と誤りを露呈しています

こうした中で、子どもの権利条約を具体的に学校や地域、家庭に生かすとりくみが
各地ですすめられています。
子どもたち自身が全国的に交流を深めるとともに、
「子どもの声を国連に届けよう」とのとりくみも発展しています。

一方、これまで各地でつくられている「子どもの権利条例」が
「権利なし」の『健全育成条例』になっているなかで、
新潟市と東京・国分寺市で「初めて」といっても加減ではない、
権利条約を全面的に活かした「子どもの権利条例」が制定されようとしています。
改めて「子どもの権利条約」の本当の精神をつかみ、ひろげていくことが必要です。

右翼的潮流による子どもの権利条約への攻撃が強められており、
憲法を守るとりくみと子どもの権利条約を生かすとりくみは、
子どもの幸せとその土台である平和な社会をつくりだすうえで一体のものです。

分科会では、情勢を大きくとらえるとともに、各地・各分野のとりくみに学び、
これからの活動にしていきましょう。
          (子どもの権利・教育・文化全国センター・石川喩紀子)

《レポート》

子どもの声を国連に届ける会  「子どもの権利条約を生かそう!子どもたちの発言」

八尋 薫子(奈良市中学校)   「沖縄修学旅行のとりくみを通して」

立石 麻衣子(NPO法人北摂子ども文化協会)
  「子どもの人権ワークショップ『ドリームボックス』」

by kodomowomamoru | 2008-03-01 12:48 | 3/30分科会プログラム
第6分科会《子どもとメディアを考える》

◎はじめに

「財布は忘れても、ケイタイは忘れるな」今や子どもたち、若ものにとって
ケイタイ電話は必需品。

2008年1月10日電気通信事業者協会は、
07年末の時点でケイタイ電話の契約数が前年度比で5.9%増の1億520万台余りになり、
1億台の大台になったと報じました。
数年間でこれほどまでに社会に普及し、
社会のあり方まで様々に影響を及ぼしたIT機器はなかったのではないでしょうか。


◎さらに

内閣府は07年12月、小中高校生のケイタイ電話での
インターネット・情報サイトへのアクセスなどについて
「情報化社会と青少年に関する意識調査」(10歳~30歳の男女4000人と保護者2000人)
の結果を発表しました。

それによりますと
①自分専用のケイタイ所有率は小学生27%、中学生53%、高校生95%としています。
また②ケイタイによる電話通信以外に、インターネット・情報サイトなどで
ケイタイを使う時間について
女子高校生まで1日平均2時間32分、男子高校生で1時間32分、
女子中学生1時間19分、男子中学生1時間11分としています。
③ケイタイでメールを送信する回数は
小学生の30%、中学生・高校生の60%が1日に11回以上発信し、
このうち中・高校生の10%が1日に51回以上のメールを送信していると報告しています。
④一方保護者の33%は子どもとケイタイについての利用ルールを
「特に決めてはいない」と答えています。

ケイタイは、家庭と学校を超えて直接に社会とつながる
コミュニケーションの窓を開くことができ
また仲間との親密なコミュニケーション・ツールであります。


例えば最近では、“憲法九条を守ろう”と高校生たちが
ケイタイとインターネットを使ってその輪を大きく広げていったことも記憶に新しいところです。

今日のメディアは子どもたちの夢と希望、生活空間、地域社会を侵食し、
特にインターネット・ケイタイはこれまでの人間関係とは質の異なる
コミュニケーションを形づくっています。


例えばこれまでのような面と向かった会話がない
「ネットいじめ」「出会いサイト」「援助交際」また子どもをターゲットにした
「過度な商業主義」などその傷は深く大きな落とし穴です。

私共はこれらのことについて充分に語り合わなくてなりません。
子どもたちの姿は社会の反映です。
今日の管理・競争社会、格差社会などでゆがめられ
ストレスの渦の中にいる子どもたちの実態を明らかににし、
分析しながら語り合いましょう。
そして仲間、子どもとともに手をつなぎ
互いに人を慈しみ、自からも知恵をみがいて勇気を出していきましょう。                  (親子映画東京連絡会・高橋 栄)

《レポート》
 松尾 謙吾(奈良県小学校)「生駒市の情報教育~I小学校」

 籔田 達哉(奈良県小学校)「生駒市の情報教育~S小学校」

 大山 圭湖(東京中学校)「中学生のケータイ・ネットとのつき合い方」

by kodomowomamoru | 2008-03-01 12:39 | 3/30分科会プログラム
第9分科会《楽しく分かる学びを》

1. 文科省が国際競争力の中で「学力低下」を言い出し
「全国学力テスト」を77億円もかけて昨年10月実施しました。
その背景には国際的な「経済協力開発機構」の調査で日本が低下したことがあります。
この調査は経済を中心とした国際競争の中での人材問題意識を持ったもので、
それをもって「学力低下」というのは学力を経済開発のためのものという問題があります。

大競争時代の「教育改革」で90年代から三割のエリートと高度専門技術者の養成、
七割の生きる力を持った労働者の教育という考え方が今日もまかり通っています。
そのために、教育基本法・学校教育法を改悪したり、教育再生会議を持ったり、
中教審が「教育課程の審議のまとめを出したりして、
3月末には「学習指導要領改訂」の予定です。

しかし、政府の教育政策が次々と出される中でも、
私たちの子どもの教育、授業とは一日たりとも止まらず、続けられています。
そこにこそ教育があるのです。


2. この分科会では、子どもが毎日喜んで参加する授業、
物事が分って楽しくて仕方ない授業、
その実践の中で「本当の学力とは何か」
「学力テストって何か」
「授業を子どもとつくる教師の役割」
など交流し考え合ってみたいと思います。

子どもは、知らないことを知りたいのです。

2年生の算数かけ算の授業のときです。
「かけ算ってどうして云うの?」と質問する子がます。
先生は「かけるとは生活のことばです。生活の中の「かける」を考えてみましょう。」
子どもたちは「おなべをかける、電話をかける、布団をかける」
「布団をかけるで考えてみよう」
「9という布団を1枚2枚3枚とかけてみよう」
「分った、布団をかけるみたいなんだ」
「そうです。かけ算は乗法といいます。乗せていくのです。」
こうして子どもたちは基礎的知識を事実認識していくのです。

4年生の社会科の授業で『川』の学習をしました。
子どもたちは、質問をしました。
「川ってどうしていうの?」
「大昔は土手もなく、大雨が降ると洪水になり、あっちに流れたり、
こっちに流れたり、流れが変わっていました。
だんだん人間が土手をつくって流れを一つにしてきました。
しかし、大雨になると水量は変って、土手を崩してして流れだしました。」
「わかった、変るから、“かわ”なんだね」

基礎的知識を、事実を通して認識し、基本的知識、関係認識に
学習が発展していくのではないでしょうか。
私たちは、子どもがどのようにして物事を分っていくのか、
具体的に考える手だてを大事にしたいものです。

文科省は「基礎、基本と技術の習得、思考、判断、表現の力を育てる」
としていますが、
「読み・書き・計算などの基礎、基本の知識技能は
小学校低・中学年を中心に」という考えで、
学力の考え方が違うのではないかと思います。

(日本民間教育研究団体連絡会・金子 眞)

《レポート》

「子どもにとって学力テストって、何やったん?」
中窪寿弥 奈良教育大学付属小学校

「愉快で楽しい子どもの世界 ~共生・共存・共働・共感~」
桑原登代美 奈良市小学校

「分かり合う喜びを」
浦島清一 京都府中学校

by kodomowomamoru | 2008-02-11 16:18 | 3/30分科会プログラム
第10分科会《「教育改革」と学校》

安倍内閣は、「戦後レジュ-ムからの脱却」の中心の一つに「教育改革」をかかげ、
首相直属の教育再生会議を立ち上げ、
国家主義と新自由主義にもとづく教育政策をおしすすめるため、
教育基本法と教育3法の改悪を強行しました。

しかし、昨年9月、安倍首相(当時)は、内閣発足後わずか1年で退陣を余儀なくされました。
その最大の要因は、新自由主義政策による格差と貧困の広がりや、
国民投票法の制定や教育基本法の改悪など
戦後日本の平和や民主主義を支えてきた諸制度を変え、
日本を戦争する国へと変えようとする姿勢に、多くの国民がNOをつきつけたことにあります

その後発足した福田内閣は、国民の声に押され、
薬害肝炎被害者救済法案の成立、被災者生活再建支援法の改正、
児童扶養手当削減方針の見直しなど、
国民犠牲の政策は、一部手直しを余儀なくされましたが、
新テロ特措法の衆議院での再可決や消費税の導入をもくろむなど
基本的には、小泉・安倍内閣がすすめた新自由主義にもとづく
大企業優遇と国民犠牲、アメリカ追随の路線を踏襲しています。

「教育改革」においても教育基本法などの改悪をうけ、
学習指導要領を改訂し、「愛国心」や「規範意識」を子どもたちにおしつけるとともに、
学校や教職員を競わせ、管理を強め、
学校の教育活動そのものを統制しようとしています。

こうしたなか、中央教育審議会(以下、中教審)は、1月17日に総会を開催し、
「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について」答申(以下、「答申」)をまとめ、
文部科学大臣に提出しました。

「答申」は、
第1は、改悪教育基本法、教育改悪3法強行後はじめての学習指導要領改訂であり、
国家による教育に対する管理統制をいっそう強めるものとなっています。
それは、「重点指導事項例」を定め、「PDCAサイクル」や「学校評価」「教職員評価」によって、
教職員に結果責任を求め、文部科学省による
教育課程管理の強化と教育内容、教育活動に対する統制を強めようとするものです。

第2は、「愛国心」押しつけをはじめとする「徳目」の押しつけによって
子どもたちの内心の自由を侵害し、教育の目的を変質させるおそれを強く持つものです。

第3は、教育における格差づくりをいっそうすすめようとするものです。

第4は、授業時数の上乗せなど子どもたちにいっそうの学習負担を強いるものとなっていることです

一方で、「答申」は、現行学習指導要領路線の破綻を示すものともなっています
それは、「総合的な学習の時間」の1時間削減、中学校「選択教科」については、
実質的な中止の方向を示したことにもあらわれています。

こうした「改革」は、すでに先行的に各地で実施されていますが、
そうした学校には、人もお金も手厚くし、
そうでない学校は、校舎の改築や備品の整備の予算が削減され、
教職員の加配も抑制されるなど教育条件の格差が広がっています。

文部科学省に対し、学習指導要領改訂にあたっては、「答申」の持つ重大な問題点について、
再検討することを強く求めるとともに、学習指導要領を大綱的基準として、
子どもの実態や地域の実態にもとづく教育現場の教育課程編成を尊重すること、
教育条件整備は機会均等を保障し、
全国どこでも同じ条件で教育が受けられるようにすることを
強く求めることが求められています。


政府や財界のその時々の要求にこたえてコロコロと変わる教育政策ではなく、
子どもたち一人ひとりが人間として尊重され、すこやかに成長するために、
何が必要で、何ができるのか、ともに考えあう場にできればと思います。
(全日本教職員組合・中村尚史)

《レポート》

「奈良県の高校入試制度『改革』」
             白川武示(高校教諭)

「教育の「水準」は、これから良くなっていくの?」
橋口幽美(ゆとりある教育を求め全国の教育条件を調べる会、宮崎市立小学校事務職員)

by kodomowomamoru | 2008-02-10 12:16 | 3/30分科会プログラム